そろそろ職場を変えようと思っている保育士さんへ。保育士の転職はとても多いと言われていますが、行き当たりばったりの就職活動では転職に失敗してしまう恐れがあります。中途採用と新卒採用では、採用担当者が保育士に求めている条件が違いますし、また就職活動の進め方も学生時代とは変わってきます。ここでは、中途の就職活動における流れや注意点について詳しく説明しながら、希望通りに転職を成功させる秘訣を紹介します。
新卒採用の保育士と中途採用の保育士では、園から求められるポイントが大きく異なります。新卒採用者であれば、能力以上に人間性ややる気を重視されます。未経験の保育士は仕事ができなくて当たり前、仕事は先輩達が教えていけば上達してくれるはずなので、そんな先輩達からのアドバイスを素直に聞き入れられる人間かどうかを採用担当者は見ています。しかし、中途採用であれば、就職後、即戦力になることを期待されます。すでに新人時代を終え、最低限の能力や知識は備わっているという前提で、責任ある役割を担ってもらうことを期待されます。就職活動でも、自己PRで性格をPRするより、実績や資格をPRしたほうが良いでしょう。
新卒時代と大きく異なる点は他に、就職活動の進め方が挙げられます。新卒時代は施設にエントリーした後、書類選考を経て実技や筆記の試験を受けに行くケースが多く見られます。その後、複数回の面接を行い、採用にいたるわけですが、中途採用の場合はこういった細かい段階が省略されて、1~2回程度の面接で採用が決められることもしばしばです。また、採用後、新卒の保育士であれば新人研修に時間を割いてもらい、業務に当たる基礎を教育されますが、中途の保育士であればいきなり通常業務を任されることもあります。これも、中途であればこれまでの経験から基本的な仕事の能力が備わっていると判断されるためです。中途採用枠で就職したときは、新人のように周囲が助けてくれるのではなく、最初から自分の力で業務をこなさなければいけないと、気を引き締めておいたほうが良いでしょう。
新卒であれば、就職活動の時期は自然と定まってきます。4月からの就職を目指してスケジュールしていく人がほとんどだからです。しかし、中途採用の場合は、4月の直前の人員募集が多くなるという特徴はあるものの、特に就職活動の時期が定められていません。学生の頃のように学校や講師の力も借りられないので、自分で情報を収集していく積極性が必要になります。また、中途の就職活動で気をつけてほしいのが、現在の職場の引継ぎです。内定が決まれば、新しい職場に早く行きたい気持ちが働くものですが、元の職場に迷惑をかけないよう、しっかりと後任者に引継ぎを行いたいところです。就職活動や内定後の動きは、こうした引継ぎのスケジュールを加味しながら計画していきます。
せっかく職場を変えるのであればしっかりとキャリアアップを成し遂げたいところ。中途の就職活動を成功させるために大切なことは、職場に望む条件で優先順位をしっかりとつけておくことです。誰もが、転職を決意したときにはさらなる好条件を求めていたことでしょう。それは給与、勤務地、役職、休暇など、どんな条件だったでしょうか。妥協できないポイントをしっかりと整理して、職場のリサーチを行なうことが理想の職場に出会うポイントになります。一方で、少々の妥協は許せる条件もはっきりさせておきましょう。中途の面接では条件面での交渉が行われることも多く、そういった場合にスムーズな条件提示ができます。
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