新卒で初めて保育士になる方には不安と緊張もあるでしょう。しかしそれは保育園側も一緒。新卒者を採用することは受け入れる保育園も不安と期待が入り混じっているものです。
お互いの希望にマッチングした就職活動を行うにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは新卒者が保育士になるまでの就職活動の流れを中心にご紹介します。
新卒の保育士さんは、一般的に若く、体力もあるため、保育園では戦力として歓迎されることが多いでしょう。しかし、経験がないので、その保育士さんがどのような方なのか受け入れる保育園としては「人柄」を見極める必要があります。たとえやる気があっても子供に対して優しく接することができるのか、仕事に対してまじめかどうかなど。面接ですべてを見抜くことは難しいですが、就職活動をする新卒者としては保育士という職業が適任であるようアピールすることがポイントになるでしょう。
また、保育士の仕事は過酷なことでも良く知られていますよね。途中で辞めていく人も多い中、保育園としては忍耐強く仕事を続けられる新卒者を求めているようです。面接では、自分は長く仕事を続けていく気があることをアピールするのもポイントでしょう。
新卒者が保育士になれるまでの、就職活動の流れを見ていきましょう。例えば保育資格を取れる短期大学の場合、保育園での実習がはじまる2年生から就職活動が始まります。早いところでは6月ころから就職説明会が合同で開始されたり、個々の保育園で実技試験や面接が始まったりします。また保育園によっては1つの企業がたくさんの保育園を運営しているところもあります。そうした保育園の場合はエントリーシートの提出や、グループディスカッションなどの課題もあります。
こうした試験や面接を受け、多くの新卒者が翌年の1月から3月までに内定をもらいます。その2~3か月後には保育士として働きだしているのを考えると、就職活動は短く凝縮されていると言えるでしょう。
保育士の場合通常の企業より就職活動は遅く、内定をもらえるのは卒業を控えた2月頃というのが特徴です。そのため新卒者としては卒業する年に就職活動を行うのが一般的です。短期大学や専門学校なら2年目に、4年制大学の場合は4年生のときに就職したい保育園を絞り、面接や試験を受ける必要があります。
そのため、学校に入学したときは就職活動には時間があるものですが、自分がどのような保育園で働きたいのか1年生の頃からで具体的に考えておいた方が良いでしょう。例えば小規模でアットホームな保育園が良いのか、企業が抱える分園がいくつもある保育園で働きたいのかなど。教育実習先で気に入られればそのまま就職先として受け入れられることもあるので、どのような保育園で実習して働きたいのか、具体例を早めに考えておくことも大切です。
なかには自ら保育士試験を受験して資格を取得した新卒者もいるでしょう。そのような新卒者の方は保育士試験のスケジュールを考えて就職活動を行う必要があります。保育士試験は4月に筆記試験、そして7月には実技試験が行われています。また平成28年からは通常の保育士試験でも2回目の試験が行われています。実施に関しては各自治体に問い合わせることが必要ですが、筆記試験が10月、そして実技試験は12月となっています。保育士試験で資格を取る方は、このいずれかの試験に合格してから就職活動を始めることになります。
保育士資格を取れる学校を卒業したのではなく、ほかの学校施設で学び、自ら保育士免許を取得した方の場合は学校からのサポートは得られないのが通常のようです。そのため自分で情報を収集する必要があります。しかし保育士不足が叫ばれている中、各自治体でも合同の保育士説明会などを行っている場所が多々あります。自ら免許を取得した人は「やる気がある」とみなされ歓迎してくれる保育園も多くあるようなので、自信をもって就職活動をしましょう。
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