0歳児の保育はどんなところが大変なのでしょうか。まだ活発に動けるわけでもない、しかし0歳児のクラスは一番気を遣うクラスでもあります。命に係わることもありますし、0歳児は特に注意しなくてはならないことがたくさんありますので、0歳児の担任になった人は要チェックです。
0歳児の発達は月齢の差が大きいので、すべての子どもが教科書通りに発達するわけではありません。しかし、生後2~3か月で喃語が始まって4か月で首がすわり、5か月で寝がえり、6か月ではお座りと離乳食が始まって7か月から這いずりやハイハイが始まります。このころ歯も生え始めるでしょう。0歳児は目まぐるしく成長発達していきますので、目が離せません。10か月くらいからつかまり立ちをし始める子どももいます。子ども一人ひとりがぐんぐん成長していきますので、その発達に合わせた関わりが必要ですし、性格によっても関わり方が変わってきますので、まず個人の性格や成長発達を見極めることが大切です。
生まれたばかりの子どもはお母さんから免疫力をもらって生まれてきますが、その免疫力は6か月ほどで切れてしまうと言われています。そこからは自分で免疫力を蓄えていかなくてはなりませんが、まだ生まれて間もないと体力もなく、ちょっとしたウイルスでも重篤化する可能性があります。特に集団の中にいると、誰かが風邪をひくとその場にいる子どもたちにうつってしまって全員が風邪をひいてしまうということもあり得ます。子どもの使うおもちゃの消毒、おしゃぶり、哺乳瓶などは当たり前ですが常に清潔を保ち、衛生管理は徹底して行いましょう。また、おむつ替えのときに尿や便の色、量、臭いなどで体調はどうなのか確認してあげることも大切です。
0歳児では月齢によって遊び方も変わってきますが、簡単な手遊びや絵本などを使って子どもとコミュニケーションができるような遊びをするのがいいでしょう。絵本を使って遊ぶ場合には、言葉の響きが楽しいものを選んで遊びます。ストーリー性のあるものではなく、犬や猫のイラストが描かれた絵本で「わんわん」「にゃー」などと言いながら一緒に絵本を見るのもいいですし、言葉のリズムの面白い絵本で、楽しく言葉に興味を持つようにするのもいいですね。また、月齢がまだ低い場合にはハンカチを蝶に見立てて「ちょうちょ」の童謡を歌うのもいいでしょう。ハンカチのふわふわした感触が肌に触れ、子どもの目をくぎ付けにすることができるのではないでしょうか。ハンカチの遊びは他にもたくさんありますので、もう少し大きくなったら「にぎりぱっちりたてよこひよこ」の歌で遊んであげても喜ぶでしょう。
0歳児は特に、乳幼児突然死症候群(SIDS)がありますので、午睡の時にも気が抜けないという保育士は多いことでしょう。午睡時には15分から10分に1回、呼吸の確認をするということが決められている保育園は多くあります。布団などで口や鼻をふさいでいないか、呼吸をしているか、うつぶせになって寝ていないかなどを確認し、チェック表にチェックしています。乳幼児突然死症候群は午睡中に起こることが多いということで、数分ごとに保育士が気を配っていますが、睡眠中以外でもちょっとしたことが命に係わることがあります。つかまり立ちに失敗して転んで頭を打つ、小さなおもちゃを飲み込んで気道をふさいでしまい窒息してしまうなど、ちょっと目を離したすきに命の危険にさらされている可能性があるのです。特になんでも口に入れてしまいがちですので、誤飲には気を付けたいところですね。
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