ベビーシッターは小さな子どもの世話をする仕事です。子ども好きの方にはぴったりの職業でしょう。しかし、好きなだけでは乗り越えられない問題も出てくることがあります。ここでは、ベビーシッターの仕事で考えられるトラブルと、トラブル防止のために気をつけたいことについてご紹介します。
生後まもない赤ちゃんは、大人の手を借りなければ生活ができない存在です。しかし、保護者にも日々の仕事や家事があるため、四六時中、赤ちゃんに付き添っていることが難しい家庭もあります。そこで、保護者の目が届かないところで赤ちゃんのお世話をする仕事がベビーシッターです。家庭や店舗、イベント会場などさまざまな場所で一時的に赤ちゃんを預かり、おむつを変えたり、ミルクをあげたりするのがベビーシッターの基本的な仕事内容です。しかし、利用者の状況によって望まれる役割はさまざまです。例えば、赤ちゃんが病気のときには薬をあげたりするのもベビーシッターの仕事です。ときには、親がいない間、家事を任されることもあります。ベビーシッターは個人で行っている場合もあれば、企業に雇われている場合もあります。他人の家庭で、大切な役目を任されることも多く、責任重大な仕事といえるでしょう。
そして、ベビーシッターを続けているとトラブルに巻き込まれることも、ときにはあります。トラブルには3種類の例が考えられます。
まず、ベビーシッター側に問題があるトラブルです。うっかり物を破損したとか、赤ちゃんに危害を加えてしまったらベビーシッターの責任が追及されます。
次に、依頼主側の問題となるトラブルです。赤ちゃんのアレルギーを伝えていなかったとか、嫌いな食べ物を教えていなくて、赤ちゃんが不快な思いをすれば、依頼主の責任といえるでしょう。
最後は不可避的なトラブルです。赤ちゃんが原因不明の急な発作を起こしたなど、こうしたトラブルは予想のしようがないこともあります。
覚えておきたいのは、ベビーシッターはトラブルに巻き込まれ、ときには賠償を求められることもあるくらい、責任がのしかかってくることもあるという点です。
では、どんなトラブルの事例があるのか、見ていきましょう。テレビタレントが被害に遭うなどして有名になったのは、ベビーシッターによる窃盗事件です。しかし、ベビーシッターが無罪でも容疑をかけられるケースもあるのです。また、赤ちゃんに何らかの危害が加わったときは、家族からも社会からも厳しく糾弾されます。ベビーシッターが赤ちゃんを虐待していたなどはあってはならない話ですが、赤ちゃんが転ぶなどの事故で怪我をしたときにもベビーシッターの責任が追及される可能性があります。また、細かいところではベビーシッターの家事のやり方が気に入らないだとか、ベビーシッターが家の中を汚したり散らかしたりしてクレームが出たとか、依頼主の心象を悪くしてしまったトラブルも報告されています。どんなことが火種になるかは、完全に予測がつかないのです。
ベビーシッターが注意すべきことは、トラブルに巻き込まれる可能性を少しでも減らすため、安全管理を徹底することです。仕事を引き受けるときは、赤ちゃんや家庭について、細かい部分までヒアリングしておきましょう。注意点やNG事項をはっきりとさせておけばトラブルを回避できることも多くなります。ベビーシッターの安全管理ももちろんですが、依頼主にも安全管理に協力してもらいましょう。家の中で立ち入り禁止のスペースがあれば、施錠をしてもらったり、破損の可能性がある家具にはカバーをかけてもらったりするなど、危険を少しでも減らすことが重要です。
他人の家庭に上がって長時間を過ごすベビーシッターは、信頼を得るために厳重な心づかいが必要とされるのです。誠意を持って挑めば依頼主にも伝わることでしょう。