保育士のは、常に子供と接することができる仕事です。また、子供を預けて働きに出る親などを支えるという社会的に意義のある仕事でもあります。そのため、保育士を目指そうと志している人もいるでしょう。保育士になるためには、資格を取る必要があり、資格を取るためには学校に通うのが一般的です。そこで、保育士を養成する学校にはどんな種類があり、どんなことを勉強するのか、さらには学校の選び方などについてお伝えします。
保育士を目指す場合、厚生労働省が指定する保育士養成学校に通うのが一般的です。学校の種類は主なもので3種類あり、4年制大学、短期大学そして専門学校があります。これ以外にも通信教育という選択もあります。学校に入るための試験などの受験資格・入学資格は、高校卒業もしくは高校卒業同等資格を有している、義務教育12年の学校教育を受けていることのいずれかを満たしていれば問題ないでしょう。
4年制大学の特徴は、4年間の時間をかけて学ぶことです。また、大学の中に保育士関連以外のコースがあればそれを選択できるメリットがあります。デメリットとしては他の学校と比較して学費が高いことでしょう。短期大学の特徴は、昼間部であれば2~3年程度と大学と比較して短期間で資格が取れること、大学よりも費用が少なくて済むことです。ただしカリキュラムを忙しくこなすことになります。専門学校の特徴は、学費が安いこと、入学試験がなく書類選考で入学できること、さらに時間拘束が緩いため自分のペースを守って勉強できることなどがあげられます。人によって勉強のペースが違うため、資格取得までの時間は2~4年と幅があります。
保育士養成学校では保育士になるために必要なことを学びます。大きく分けると、保育や福祉関係の基礎知識などを学習する段階と現場で役に立つ実践的な専門知識を学ぶ段階に分けられます。保育・福祉関連基礎知識の学習段階では、心理学・臨床心理・保健などの基礎を学ぶとともに、保育の現場で必要となってくる工作や絵画などの美術関連の勉強や、ピアノなどの音楽の授業を受けることになります。一般教養的な要素が含まれる段階ですので、各学校によって実施内容に多少の差はあるといわれています。第一段階の学習は、第二段階の授業が始まっても、引き続き継続されることが多いです。
第二段階である現場のノウハウの学習内容は、預かった赤ちゃんや幼児に飲ませるミルクの作り方や沐浴のやり方、さらには洋服の着脱などが含まれています。ダミー人形などを使って行われることが多いです。また、リズム遊びであるリトミックという授業も行われます。子供でもできる体全体を使った遊びの1種です。その他、国語などの一般的な学習も行う学校もあるようです。
保育士になるためにはどのタイプの養成学校にいくかを選ぶ必要があります。具体的には、まず大学か短大か専門学校かを選ぶことになります。学校選びの基準としては、どの程度の期間で資格を取得したいかがあげられます。大学の場合は4年間かかりますが、短大であれば2年で取れる可能性もあります。自分のキャリアプランをよく検討した上で学校選びをするとよいでしょう。また、通学することになりますから、自宅からの距離を考えたり、費用はかかりますが学校に近くに引っ越しすかどうかを考えたりしながら選ぶことも必要になるでしょう。
また、専門学校を選択する場合は、その学校が指定校なのか併修校なのかも選ぶ基準として重要です。指定校の場合は、卒業時に幼稚園教諭2種免許状と保育士証の2つの登録に必要となる保育士登録資格が得られます。一方、併修校は認可学校ではありませんので、資格を取得する段階では、別途、認可学校へのスクーリングが必要になります。保育士の資格を取得することを目的に入学する場合は、指定校を選ぶ方がよいでしょう。