0歳から6歳までという幅広い年齢の子供たちが集まる保育園では、そのプログラム内容も大きく違います。ここでは年齢別の保育内容や遊びについてまとめています。今後保育士を目指す方の参考になれば幸いです。
保育園で行われる活動内容は、厚生労働省が定める「保育所保育指針」に沿ったものです。集団生活の中での行動や、排泄や食事、歌や踊りなどさまざまな保育プログラムを行います。「保育所保育指針」の中には、保育者としての目指す方向や健康や安全に関する留意点なども記されています。細かい指針は保育園によっても違いがあります。最近では小学校の英語教育導入を受けて保育園でも英語プログラムを取り入れるというところも出てきました。
保育園では実にさまざまな遊びを取り入れ子供の成長を促します。「お絵かき、粘土遊び」は指先を使う遊びで、脳の発達に効果的とされています。創作する中で、想像力や表現力も磨かれていきます。「お遊戯や楽器演奏」は基本的に音楽に触れることでリズム感を育みます。周りのお友達と一緒に踊ったり手遊びしたりすることでスキンシップや、表現力を身につけることにもつながるでしょう。「お店屋さんごっこ、ヒーローごっこ」などは、自分がお店屋さんやヒーローになることで、記憶力を最大限に使いそっくりに真似しようとします。そうすることで、記録力や想像力を鍛えることになります。「絵本、読みきかせ」は子どもが知らない世界を見せてくれるため、豊かな感情や想像力の育成に役立ちます。言葉のボキャブラリーを増やすという点においても大事な遊びです。「お散歩、外遊び」も効果的な遊びです。お散歩は季節ごとに変化する景色にたくさんの気づきがありますし、虫や花、自然との触れ合いは子どもの好奇心を刺激してくれるでしょう。外で遊具を使って遊ぶときは、お友達に譲ったり、順番を守ったりしながら社会性も身につきます。「砂遊びや水遊び」はドロドロ、ビショビショになって遊ぶことで脳の発達に役立ちます。水の重さを体で感じ、乾いた砂と湿った砂の違いを知ります。このような実体験はこれからまなぶ算数、理科といった学問の基礎になるとも考えられます。
「6ヶ月未満」の子どもは生まれて間もない赤ちゃんなので、快適な環境で睡眠をとらせることと、おむつを替えること、授乳が重要になります。身の回りのお世話をしながら、話しかけることで言語発達をサポートします。遊びは、音の出るおもちゃなどを使い、腹ばいなどを促すようなものを取り入れます。「6ヶ月〜1歳3ヶ月未満」は離乳食の時期です。そしゃくをサポートして少しずつ離乳できるようにしていきます。遊びは、音楽を繰り返し流しながら、安全に這ったり、伝え歩いたりということができるよう見守ります。「1歳3ヶ月〜2歳未満」は、できるだけスプーンやフォークを使って食事を自分で行えるよう促します。食事の前の手洗い、いただきますやごちそうさまの挨拶など正しい習慣を身につけさせます。遊びは、絵本の読みきかせ、手遊び、お遊戯ができるようになる子も出てきます。外では、砂遊び、水遊びなどもスタートします。「2歳児」になると食事や歯磨き、トイレなどたくさんの生活習慣を自分で行えるようになります。着替えもできるだけ自分で取り組ませ、できないところをサポートするという形です。絵本を積極的に読もうとする子や、熱心にブロックで遊ぶ子がいます。砂遊び、水遊びも大好きです。「3歳児」は言葉を理解し、言葉を使った意思表示ができる時期です。保育士もできるだけわかりやすい言葉で支持をしたり、会話をしたりします。遊びはお絵かき、工作、絵本などほとんど取り組めるようになり、言葉がはっきりしている分ごっこ遊びも上手です。「4歳児、5歳児」にもなると、ほとんどの生活習慣を身につけている時期です。お友達と積極的に工夫したり、考えたりするようになります。数や、時間、簡単な勉強を理解する子も出てくるので、保育園によってはお勉強の取り組みを行うこともあります。「6歳児」は決まりやルールを理解して自分なりに行動できるようになる時期です。外部にも意識が向くので、小さい子供のお世話や周りのお友達を気遣うことができるようになります。