子供のころの園長先生のイメージといえば、優しくていつもニコニコしている温かい印象を持つ方も多いのではないでしょうか。そんなイメージの園長先生ですが、実は毎日多くの仕事をこなしている方も少なくありません。ここでは、園長先生になるための方法やその仕事内容を紹介します。園長先生を目指したい人はぜひ参考にしてみて下さい。
保育士や幼稚園教諭の最終ポストとされる園長先生の仕事は実に幅広いものです。まず、園運営や経営に関する管理の仕事があります。出張費や給与額の計算、補助金に関する行政とのやり取り、職員シフトの最終的な判断などが挙げられるでしょう。運営という点においては、園内の安全確認、点検、給食の検食も大事な仕事です。また、日々職員への指導やマネジメントも行います。特に新人職員に関してはメンタル的なサポートなども必要になりますし、新規採用に関する問い合わせ対応をするケースもあるでしょう。さらに、保護者とのやり取りやクレーム対応も園長先生が行う場合がほとんどです。なかには、個別に育児相談や育児サポートのお便りを発行している園長先生もいます。基本的に、園によっても園長先生の仕事には違いがありますが、上記のようなことをこなしつつ、日々健全な保育がなされているか見回りをするという形になるでしょう。見回るだけでなく、現場をより理解するために保育サポートして園児のお世話をする園長先生もいます。年数回ですが、市区町村の園長会議や学童クラブ会議など対外的な集まりに参加することも大事な仕事です。
毎日、多くの仕事をこなす園長先生ですが、やはり重要なのは、子供たちや保護者、職員との関わりと言えるでしょう。子供たちや保護者と触れ合い、職員をサポートするからこそやりがいや充実感を感じられるといえます。毎日、仕事や育児に奮闘するお母さんに声をかけ、時には相談を受けることもあるでしょう。相談に乗ったお母さんの問題が解決したときには何物にも代えがたい喜びを感じられるものです。保育士や幼稚園教諭という仕事に悩む職員に的確なアドバイスができ、日々笑顔で仕事に取り組んでいる姿を見ることで、充実感を得られることもあるでしょう。園長先生として、どんどん人と関わりながらサポートしようという心がけが必要といえます。それが、子供たちがいつも笑顔で楽しい時間を過ごしてくれる園づくりにつながっていくと考えられます。
保育園の場合、法律の上では園長になるための資格というものはありません。現場で経験を積み、クラス長や、主任、副園長などを経験したのちに園長先生というポストにつきます。指導監督力やバランス感覚などが求められるので、多くの園長先生が20年ほどの経験を積んだ先生たちです。自治体によっては、現場経験の年数を園長就任の条件として決めているところもあります。幼稚園の園長先生になる場合は、幼稚園教諭の資格を持ち、担任として経験を積む必要があります。その後、昇進試験などを受け園長先生になることができます。私立の場合は幼稚園の運営母体の基準、公立の場合は各都道府県の条例に基づき審査を受ける形になります。もちろん、自分が幼稚園や保育園を運営する側であれば資格がなくても、オーナーとして園長になることはできるでしょう。資格を持つ職員を雇うことで自分は園運営やマネジメント業務を担当するというケースも考えられますね。