幼稚園教諭や保育士として働くためには、子どもたちと平等に接しながらも一人ひとりへの配慮が必要になります。また、体調面だけではなく、精神的な変化の有無についても注意深く見守り、適切に対応することが求められますよね。そのためには、子どもを取り巻く家庭環境や保護者が抱える子育ての課題などについて、保護者の本音を知っておくことが大切ではないでしょうか。そこで、子どもとの接し方で悩みはないかどうかについて、保護者の男女100人を対象にアンケート調査を実施しました。
アンケートの結果、子どもとの接し方で悩みがあると答えた人のほうが多く、全体の6割を超えることがわかりました。
・いつもいつも、へんな言葉を覚えて帰ってくる。あれは勘弁してほしい(20代/女性/パートアルバイト)
・まだ1歳でものがわからないのもあるが、友達のものをとったりするようなので心配(30代/女性/契約派遣社員)
・幼稚園にいるときはいい子なのですが、家に帰ってくるとわがままで言うことを聞きません。なにか上手い対処法があればと悩んでいます。(30代/男性/会社員)
・もともと子供が嫌いなので、我が子以外と接するときにどうしたらよいのか分かりません。(40代/女性/パートアルバイト)
変な言葉に興味を示したり、友だちのものを自分のものにしたりするなど、子ども同士の関わり方に悩む人が多いようです。幼稚園と自宅とでは「顔」が異なる子も少なくないかもしれません。また、子どもが苦手な人にとっては、ほかの子どもとの接し方が苦痛になることもわかりました。子どもの成長過程にともない交友関係も広まるため、いろいろな課題が出てくることがうかがえます。幼稚園や保育園で集団生活をするようになると、保護者同士の交流も含めて新たな悩みが加わるのかもしれませんね。
その一方、約4割の人は子どもの接し方で悩んでいないことがわかりました。
・特にはありません。保育園に通いだし、接する人数が増えた分、子どもも満足そうです。(30代/女性/会社員)
・保育園の先生にとてもよくなついているし、家に帰っても機嫌よく甘えてくれるのでとくに悩んだことはありません。(20代/女性/専業主婦)
・迎えに行った時にめいいっぱい抱き締めて、家に帰るまでたっぷりと今日の事を話すし、特にコミュニケーション不足は感じないので。(30代/女性/専業主婦)
・わが子であれよその子であれいけないことをすれば叱ればいいだけのことですし、遊んでと言われれば遊べばいいだけのことです。(40代/男性/会社員)
こちらの回答者からは、集団生活を始めることをプラスに捉える傾向がうかがえるようです。友だちが増えたがうれしいとの声や、保育園の先生との良好な関係が築けているなどの意見が寄せられています。子どもと離れて過ごす時間を埋めるために、スキンシップを心掛けることが大切なこともわかりました。ほかの子どもとの接し方に関する回答はこちらでもみられますが、分け隔てなく叱る、子どもの要求に応じて遊ぶなど、自然体での付き合いがポイントになるのかもしれませんね。また、子育ては試行錯誤の連続ですが、子どもの気持ちになって考えてみると接し方のヒントが見つかるのではないでしょうか。
アンケートの結果、子どもとの接し方に悩んでいる人が6割以上いることがわかりました。子ども同士の付き合い方、家庭内との言動の違いなどいろいろな事例が挙げられています。いずれも、集団生活開始にともなう悩みだと言えるようです。一方、子どもとの接し方で悩んでいない人は、子どもと離れる空白時間を埋めるなどの努力をしている様子がうかがえました。保育士が子どもと接する時間は幼稚園教諭以上になります。また、保護者の勤務時間に合わせて子どもを預かるため、子どもにストレスが生じるかもしれませんね。そのような状況に対応するためにも、これまで以上に保護者との報連相を密にすることをおすすめします。