「栄養士」になりたい！

私たちの体は普段食べている物によって作られています。健康や美容を維持するために欠かせないのが食事からとる栄養です。その栄養に関するスペシャリストが栄養士です。栄養士は学校や病院、社会福祉施設、保育園といった施設や体を資本とする人に対して食事の栄養管理や正しく栄養を摂取するための栄養指導が主な仕事になります。近頃は食育という言葉が見直されており、食に関する指導も重要視されています。

☆栄養士になるために必要な資格とは

栄養士として活躍するためには、栄養士の資格を取得する必要があります。栄養士資格を取得するには、大学や短大、専門学校の栄養士養成課程で学び、必要な単位を取得して学校を卒業しなくてはいけません。卒業後は、資格試験を受験することなく都道府県知事から栄養士の免許が交付されます。栄養士以外にも栄養のスペシャリストの資格として管理栄養士という資格がありますが、栄養士とは異なって、学校を卒業しただけで資格は取得できません。国家試験を受験して合格しなくてはいけないので、もしも将来的に栄養士ではなく管理栄養士の資格取得を目指しているのなら、進学先として管理栄養士の養成課程のある学校を選んだ方がいいでしょう。

☆高校卒業後の進路について

栄養士になるためには、大学や短大、専門学校の栄養士過程に入学して学ぶ必要があります。栄養士の専門学校や短大では主に2年から3年、4年制の大学では4年間、栄養士資格を得るために必要な知識を身に付けます。短大や専門学校でも4年制の大学と同じく栄養士になるために必要な知識をしっかりと学ぶことができます。しかし、勉強する時間が4年制大学と比較して短期間になるため、その分、勉強に充てる時間が増えてしまい、学生生活の密度は濃くなるでしょう。短大や専門学校は4年制大学と比較して在学期間が短いため、早く社会に出て働くことができます。専門学校でも学校によって4年制のコースが設けられているところも選べます。2年から3年でも栄養士に必要な知識を学ぶことができますが、よりじっくりと専門知識を身に付けたり、他の科目についても知識を習得したい方には4年制の大学の方が学ぶ時間を十分に取れます。

☆栄養士に求められるスキルと、向いている人材とは？

栄養士に向いているのは、基本的に食や栄養に対して強い興味関心を持っている人です。食べることが大好きで、食べ物にどのような栄養が含まれていて、どういった調理法で食べたらおいしいのか、栄養価が高くなるのかなどと考える人は栄養士に向いているでしょう。また、摂取する食べ物が体の健康を維持することから、健康に強い関心を持っている人も栄養士に向いていると考えられます。さらには、調理法によって食材の味が変わってきたり、食べ方のレパートリーが広がったりしますので、調理することが好きだという方も栄養士に向いています。栄養士は主に調理の現場で仕事を行う機会が多く、一度に大量の食事を作ることもあるので体力が必要です。また、食育指導を行う機会も多いため、栄養の知識のない相手にも分かりやすく伝えるための会話力も持っていた方が仕事で役立ちます。

☆人の健康に関われる栄養士のやりがい

栄養士の仕事のやりがいは、人の美容や健康に大きく携われる点です。医食同源という言葉があるように、食べている物によって病気の回復を早める、肌をきれいにする、生活習慣病にかかりにくくするといったさまざまな効果が期待できます。また、栄養士は保育園や幼稚園、学校や病院などの施設にてその園児や生徒、患者や入居者が食べるメニューを考えて調理するのも仕事の一環になります。自分の考えた献立や作ったメニューをおいしそうに残さず食べてくれるのを見ると、それが仕事を続ける励みになります。自分の行った食事指導により病気の回復が早められたり、症状の緩和がみられたりといったように結果が出た時にも大きな喜びとなるでしょう。