ホームヘルパーは、高齢者や身体の障害がある人に対して、日常生活を行うための援助やケアを行う仕事です。トイレや食事、着替え、入浴などの介助を行ったり、食事の用意をしたりします。利用者から頼まれた買い物に行くこともあります。日頃から利用者とのコミュニケーションを大切にし、生活や介護についての助言を行うことも必要です。今回は、ホームヘルパーになるために必要な資格ややりがいなどについて紹介します。
ホームヘルパーの資格を取るためには、自治体や各種団体で実施されている「介護職員初任者研修課程」を修了する必要があります。全国的にカリキュラムが決められていて、130時間に及ぶ講義や演習を通じて、専門知識やコミュニケーション技術、介護の方法などについて学びます。介護職員初任者研修は、介護に従事する人の基本的な研修となっています。また、民間の養成講座などでも、ホームヘルパー2級を取得して自分のライフスタイルに合わせて働けます。専業主婦や休職中の人など無職の人は、ハローワークで無料のホームヘルパー2級の授業を受けることもできますが、自治体が実施する授業には定員があるので、競争率が高くなります。
高校卒業後にホームヘルパーを目指すには、ヘルパー2級を取得する必要があります。130時間のカリキュラムを受ける必要がありますが、在学中に資格を取得することもできますし、ホームヘルパーとして3年実務経験を積むことによって、介護福祉士の受験資格も得られます。ヘルパー2級の資格を取ることで、ホームヘルパー以外の福祉系の仕事にも就きやすくなるのでおすすめです。ホームヘルパーは、ひとりで行動することが多いため、まだ経験の浅い若いヘルパーは採用されにくい場合もあるようです。ホームヘルパーを目指しながら、ケアマネージャーや介護福祉士など、様々な福祉系の仕事を視野に入れてみると良いのではないでしょうか。ホームヘルパーの資格は、介護の分野に従事するために最低限必要な知識や技術、考え方を学べるものです。資格は就職する上で強みになりますから、ヘルパー2級、1級をはじめ、上位資格に挑戦してみることをおすすめします。
ホームヘルパーは、利用者とコミュニケーションを取りながら信頼関係を築いていくことが大切なので、人と接することが好きな人に向いています。お世話をしながら利用者と打ち解けられる対人能力の高い人は活躍できるでしょう。また、人と密に接する仕事なので、他のスタッフと連携ができる責任感のある人も向いています。「時間を守る」「金銭的なやり取りは慎重に扱う」など、最低限のマナーを遵守できる人に適性があります。誠実に丁寧に仕事をこなせる人は、利用者や利用者の家族からの信頼も得やすいです。ホームヘルパーには、個人情報や秘密を守る守秘義務もあるので、決まりを守れる人に向いている職業です。
ホームヘルパーは人に「ありがとう」と感謝されることの多い、やりがいのある仕事です。利用者のために一生懸命お世話をして、相談事を聞いてあげたり、頼まれ事をやってあげたりすることで、利用者に笑顔になってもらえることがやりがいに繋がります。最初はなかなか心を開いてくれなかった利用者が心を開いてくれた時にも嬉しさを感じられるでしょう。人のために一生懸命働いて、感謝してもらえるホームヘルパーの仕事は、やりがいの大きな仕事です。大変なこともたくさんありますが、人の役に立っているという実感が大きいのがホームヘルパーの仕事の最大の魅力です。ホームヘルパーを目指している人は、ぜひ前向きに挑戦してみてください。