ケアマネージャーは、正式には「介護支援専門員」といいます。介護が必要な人が最適なケアが受けられるように、マネジメントやコーディネートを行う仕事です。ケアマネージャーは介護保険制度に精通し、利用者と面談をしたり、ケアプランを作成したり、介護施設などの業者との調整を行います。介護の専門職なのでやりがいが大きく、人気の職種です。今回は、ケアマネージャーになるために必要な資格ややりがいなどを紹介します。
ケアマネージャーになるためには、「介護支援専門員証」を取得する必要があります。まずは、「介護支援専門員実務研修受講試験」を受けて、合格して実務研修を修了すると、介護支援専門員の資格を取得できる流れになります。「介護支援専門員実務研修受講試験」を受けられるのは、保健医療・福祉系の国家資格を持ち、実務経験が5年以上あるか、老人福祉施設や在宅介護などの実務経験が5年以上ある人が対象となります。ケアマネージャーは専門的な知識だけでなく、実務経験が必要な資格ということです。実務経験を積んでいる人は、キャリアアップのためにケアマネージャーの資格を取ってみてはいかがでしょうか。活躍の場が広がるはずです。
高校を卒業してケアマネージャーを目指すには、以下の4つのルートがあります。
【1】介護系の専門学校か短大、福祉・医療系の大学を卒業し、福祉・医療系の国家資格を取得する。援助に関わる仕事に5年以上かつ900日以上従事し、介護支援専門員実務研修受講試験を受ける。
【2】高卒後、一定の職場で相談援助業務を5年以上かつ900日以上従事し、介護支援専門員実務研修受講試験を受ける。
【3】高卒後、ホームヘルパー2級・社会福祉主事任用資格を取り、介護の仕事に5年以上かつ900日以上従事し、介護支援専門員実務研修受講試験を受ける。
【4】高卒後、介護の仕事に10年以上かつ1800日以上従事し、介護支援専門員実務研修受講試験を受ける。
これらはすべて介護支援専門員実務研修受講試験に合格した後、さらに介護支援専門員実務研修を受けて、介護支援専門員名簿に登録します。登録証明書が発行されて、ケアマネージャーの資格が得られるのです。
☆ケアマネージャーに向いている人はどんな人?
ケアマネージャーに求められるスキルは、コミュニケーション力です。お年寄りなどの介護を必要としている人から「この人に相談したい」と思ってもらえることが大切です。また、利用者と介護サービス業者との連携をとるためにも、コミュニケーション力が必要になってきます。常に相手の気持ちに寄り添うことで、的確なケアマネジメントができるようになります。コミュニケーション力に自信がない人も、経験を積んでいく中で少しずつ必要なコミュニケーション力が培われていきます。ケアマネージャーは秘書のような役割になりますから、相手の求めていることや望んでいることを察して行動する力や、相手の気持ちを尊重して丁寧に向き合うことができる人に向いています。
ケアマネージャーの仕事は、ひとりひとりに合ったケアプランをつくることです。自分が手がけたプランで利用者に笑顔が戻ったり、今までよりも快適に過ごしてもらえたりするのを間近で見られるので、人の役に立てたという充実感がやりがいに繋がります。利用者の生活をより良いものにするための手伝いができるのが魅力です。利用者の介護をトータルでマネジメントできるので、責任も大きいですが、やりがいを持てる仕事のようです。ケアマネージャーは専門的な知識と技術が必要ですし、資格を取ることで任される部分も多くなりますから、常に自己成長していける仕事ではないでしょうか。ケアマネージャーを目指している人は、ぜひ挑戦してみてください。