保育士として仕事をしながら、転職を考えることもあるでしょう。保育士不足の現状から、転職しやすいと想像できますが、経験者として新たな職場を探すということは、次の職場に何を求めるのかを考え、ある程度時間をかけた転職活動が必要になります。保育士の転職はどのような点を特に注意しておくべきなのでしょうか。
保育士の転職は、今までの職場の人間関係、子供たち、保護者との関係全てがリセットされます。納得のいく転職をするためには時間をかけて準備を怠らないようにしたいものです。待機児童解消のため、各地に新しい保育園が増えてきており、少しずつではありますが待遇の改善も進んできています。給与などの待遇改善のためだけであれば、転職先は増えている傾向にあります。しかし、給与がアップしたから転職成功とはいえないこともあり注意が必要です。職場は1日の大半を過ごす場所です。給与条件だけではなく、なぜ転職することが今必要なのかを活動前にしっかり考えてみるとよいでしょう。特に気をつけたいポイントは、どれ位の規模の施設が自分にあっているのか、働き方や職場の雰囲気に何を求めているのか、施設の方針に共感できるかなどの給与以外の面で何が譲れないか考えることです。これを怠ってしまうと、希望条件と違っていたということになりかねません。次に気をつけることは、転職時期です。活動を始める時期を見誤ると、引継ぎが十分にできないなど前の職場にも迷惑をかけてしまうことになります。
現在の勤務状況にどのような不満があるのかを考えてみると、転職活動を進める上で役に立ちます。保育士は子供の安全を確保したり、保護者とのコミュニケーションを密にとったりする必要があります。また、事務作業が多く家に持ち帰って仕事をすることもあり、体力的に続けるのが難しいという悩みを抱える保育士もいます。その上、通勤時間も長いとなれば、体力的にも転職はやむを得ないという場合もあるでしょう。職場の変化により、転職を決意する場合もあります。職場の規模拡大により、担当する子供の数が増えたことで全員に目が行き届かなくなり、やりがいを見出せなくなってしまうこともあります。転職をして自分に合った保育方針の中で保育士として働きたいという場合もあるでしょう。保育士は病院や各種施設などでも求人があります。保育園以外で活躍したいという人もいるはずです。このように、考えられる不満は保育士により違う可能性があります。転職を検討するのであれば、なぜ転職をしたいのかという理由について掘り下げることが次の転職先を決める上で重要になります。
どのような方法で転職先を探せばよいのでしょうか。求人情報をインターネットでチェックして情報収集から始めると、多くの求人を目にすることができますので比較検討しやすく、自宅にいながらできるのでとても便利です。その中で、求人自体は魅力的なのに、規模の割に頻繁に求人が出ている施設は保育士の入れ替わりが激しい可能性がありそうです。それでも応募を検討する場合には、直接見学を申し込むとよいでしょう。見学すると、職場の雰囲気がわかります。面接も大切です。特に保育方針に拘りがあり転職を希望している保育士は、面接で必ず質問をするようにしましょう。もし、曖昧な回答しか得られず、方針を決定している園長などと直接話ができないような雰囲気であれば、例え採用されても慎重に対応する必要があります。さらに、転職活動の時間が限られている時には、保育士の転職支援を行っている人材紹介会社に登録してみるのもよいでしょう。専門のコンサルタントにも相談できますし、相談することで客観的なアドバイスをもらえます。不安な転職活動をサポートしてくれます。